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中国株・香港株投資家の皆様、おはようございます。昨夜も引き続き「米国の早期利上げ」が意識されていましたね。17日に発表された米国4月の消費者物価指数が予想以上に上昇した事に加え、2人の連銀地区総裁による「年内2-3回の利上げは可能」という発言も手伝い、火曜日の市場は、後退していた利上げ観測が再び高まり株式市場は下落。昨日もその流れが続き、昨夜未明に公表された4月FOMCでの議事要旨の内容を見て、更に「6月利上...
中国株・香港株投資家の皆様、おはようございます。
昨夜も引き続き「米国の早期利上げ」が意識されていましたね。

17日に発表された米国4月の消費者物価指数が予想以上に上昇した事に加え、
2人の連銀地区総裁による「年内2-3回の利上げは可能」という発言も手伝い、
火曜日の市場は、後退していた利上げ観測が再び高まり株式市場は下落。
昨日もその流れが続き、昨夜未明に公表された4月FOMCでの議事要旨の内容を見て、
更に「6月利上げ」を意識する形となり株式市場は沈黙。
一時100ドル以上上昇していたNYダウは、FOMC議事録の公開を受けて一気に値を消し100ドル安。
その後大引けにかけて値を戻し、ほぼ変わらずで引けています。
※銀行セクターは利上げ観測の高まりを受けて上昇。
議事要旨では
「インフレと雇用で前進が見られれば、6月の利上げが適切になる」
と示されており、4月CPIの上昇と雇用の状況から見れば「6月利上げはある」
為替、FedWatchなどをみれば、
急速に市場が、6月利上げシナリオを織り込みに行っている事が確認出来ます。
※昨夜ドル円は110円台まで上昇。
「あるかもしれませんね」
当中国株ブログでは、6月の利上げは無い。
今年は年一回の利上げになると見ていたのですが、
そこは、トランプ氏によるFRBイエレン議長更迭発言を受け大統領選の投票までに実行。
その目が新たに出た事をお伝えしていました。
米大統領選挙の投票日は一般11月8日、選挙人12月中旬ですから、
その前の可能性からいえば、6月・7月・9月・11月(1~2日)、
計4回の利上げ実施機会があるという事になります。
この中でイエレン議長による会見がセットされているのが6月と9月。
という事で、利上げ実施の可能性があるとすれば3の倍数。
6月・9月、そして12月のFOMCになると市場からは見られております。
しかしイエレン議長によれば、会見予定の無いFOMCでも
必要があれば会見を開くと言っており、
そこから言えば、年内全てのFOMCでFRBは利上げを決定する可能性はあるという事で、
我々投資家からすれば、全てのFOMCを気に掛ける必要があるという事になります。
その中で、今回の流れ(年2回)という事ですから、
6月は勿論、7月のFOMCでの利上げというシナリオも考えて行かなくてはならないでしょう。
そこを今、市場は織り込みに入っているのです。
※逆に言えばここまでの利上げ見込みが低過ぎ、その調整に入っているという事です。
ともあれ、米国の金融政策は世界的に大きな影響を与えますので、
我々投資家とすれば、早期利上げ観測の高まりから、
その点について、再度シナリオを練り直す必要が出てきたという事になります。
同時に米国株式市場・米ドルも、軌道修正の必要があるという事で、
一昨日・昨日と市場は、急速にその部分を織り込みに行っているという事になります。
この米国利上げ観測の高まりが、どの程度他市場に影響を与えるかは各々別に考える必要があり、
今後は、各アセット毎の動きを追いかけ、しっかりと変化を見て行く必要があると考えます。
※変化が無い事も変化として意識したいですね。
尚、個人的な米国株への見方に変わりは無し。
これまでお伝えしている通り、米株全体で見れば左程上昇余地は無いと考え、
指数ベースでの勝負は避ける場面だと考えます。
※逆に下落リスクに注意すべき場面
勝負するのであれば全体(指数)では無く個別。
個別投資で、市場のアウトパフォームを狙う場面だと考えます。